ゲーム死体

格闘ゲームと日常

心の汗

今回は普通にゲームの話、それも昔の

 

ストはあんまり関係ないけど、書きたいので。

 

そのゲームはPCの対人ゲームだったんだけど

 

当時ゲームのプロって言ったら格ゲーのウメちゃんとSAのKeNNyくらいしかいなかったと思う。それくらいの時代

 

その時代でPCのゲームなもんで、要するに一緒にやるやつの顔がまあわからない。

格ゲーみたいにゲーセンにもないからオフ会でもしないと顔を合わせることがない

 

なので格ゲーよりオフラインでの大会が数が少なくてその分皆気合いを入れてた

一番になって名をあげるぞ、って。

 

VCは義務のように繋がされ、会社が終わって真っすぐ帰り、数時間みっちり罵声を浴びせ、浴びながら練習して死んだように眠る。または廃人無職。こんなケースのプレイヤーが当時そのゲームでは大量にいた。俺も一応チームに所属して練習していた

 

年に1度開催される公式が開くオフライン大会、その切符を目指して皆やっていた。

 

ようするにオフラインの大会に出るだけでもすごいのだ

 

俺は結局オフライン大会には出れなかったけど、知り合いが出場した

 

本当は友達と書くのかもしれないけど、俺は当時そいつが結構嫌いだった

言動や素行がとても悪くて、自分より一回り下の年齢なのもあって

ゲーム上手い余裕ぶったガキだなあってのが正直な自分の評価だった。

 

めちゃめちゃ上手いのもあり、会えば話すし対戦もするけどどうも好きになれなかった

そんな奴が出場を決めた。おめでとう、とは言ったが コイツが出るのかよーーという気持ちももちろん無かったわけではない。

 

そして大会の本戦が始まった、もちろん配信があるのでプレイヤーも顔が出る

皆あの有名プレイヤーはどいつだ、とかアイツが可愛いとかくだらない事で盛り上がっていた。どうでもいいなーと思いながらも試合はやはり気になったので見る

 

各サーバーの代表チームがぶつかる大会なんだけど

大会の前にどのチームが優勝するか予想しよう!当たれば〇〇ゲット!

みたいな記事が公式サイトにあがる。

 

俺の知り合いのチームは、予想最下位だった。もちろん訳はある

 

前回優勝したチーム、2位のチームが普通に難なくその年も出場を決めていた

実質こいつらの一騎打ちでしょ、というのが下馬評。

 

他の顔ぶれも強豪で、知り合いは初出場。これは最下位にもなるなと言った面子だった

 

試合の前のインタビューで俺のその知り合いは

「僕らが勝つんで、イェーイw」という感じの事を言い放っていた

粋がってるなあとは思ったけど、こいつ強いからなあとも思っていた

 

試合内容なんかは書いてもやってる人間しかわからないので省くが

終わってみると前回王者と2位を退けてそいつのチームが優勝していた

 

カメラが俺の知り合いを切り抜く

 

どうせカメラにピースでもするんだろうなあって眺めていたら、動かない

 

今までどんな対戦でも、SNSでも弱音、弱気とは無縁で余裕しかない立ち回りをしていたヘラヘラしたアイツが座ったまま漢泣きしていた。

俺はその様子を配信で見て、相当ビビった。

 

その出来事たった一つで、自分の接し方が変わったとは言わないが

彼の大会での涙は少なくとも自分の心に響いたし、今もこうして覚えているわけで

 

余裕ぶってるゲーム上手いガキという評価は自然と

ゲームと熱い気持ちを隠すのが上手い少年へと自分の中で変わった

 

 

なんでこんな事を書いたかというと

自分も誰かの心を動かせるプレイヤーというか人間にいつかなりたいなと

ふと思ったから真夜中にこんな昔話を書いてみたのだ

 

ゲームだけじゃなくて、なんでもいいけど。人の心に残れる人間になりたいね

 

珍しく結構書いた気がする、まあいいや

 

ではまた